Essay 50 建設大臣の苦悩と無能

最近、扇建設大臣がよくTVに出てますね。しかも、かなり「大臣面」が板に付いて来ているので、見ていて可笑しいです。でも、つくづく「近所のおばチャン」だな~と思ってしまいます。


例えば、公共事業の中止問題に関して「吉野川の可動堰」の話題が、良く取り上げられていますが、あのおばチャンの論法は、いつも一緒。2市6町が関わる問題だから、1市だけが住民投票で反対しても、他の1市6町は「議会」でやって欲しいと言っている。だから中止しない!って。


お~~~い、起きてるか~~~おばチャン!


しかも、その件に触れて質問した小学生相手に、大人気無く噛み付いて、みっともないったら、ありゃしない!あの小学生は、益々不信感を持ったと思うけど?だいたい、「住民投票」と「議会採決」が同じ土台だと思っている事自体、レベルが低い!


例えば「分譲マンション」で改修工事をしようと発案された時、入居者全員で投票して「やめましょう!」と決まったのと、管理組合のトップだけで「やりましょう!」と言って決めた事が同じレベルか?「組合は、あんたらの代表でしょう?」と言うけれど、「住民投票」までして、工事の中止を求めている市の「要望」に、偏見を持たずに耳を傾けた事があるのか?


挙句の果てに「100年に1度の災害が起こった時の責任は誰が取るのか?」と来た。あんたは神様か?100年に1度の災害が、明日来ないと誰が言える?人知を超えた自然の脅威を舐めた行政をしているから、人災と言われるんだよ!人間は所詮、自然の脅威には勝てないの。


そのくせ、直ぐに自然の地形や形状を、人工的に改造したがる。河の線形を少し人工的にいじっただけでも、河は予想もしないような脅威になることも忘れて。


それから、公共事業における入札制度の改善にも触れていたけど、これも0点!仕組みの骨格を何も知らない、ただのお馬鹿!!!


公共事業に入札が申し込めるのは、経常利益が黒字の会社だけ。でも、今そんな会社は皆無に近い。特に、大手ゼネコンは受注額が大きい分だけ、負債額も大きい。だから額面だけ帳尻を合わせて、黒字申告をする始末。その結果、無い財布から高い税金まで払い続け、苦しい懐が余計に苦しくなって行く。だから、仕事が少しでも欲しい。談合しても、賄賂を贈ってでも仕事が欲しい。


仕事を取ったら取ったで、少しでも利益を残したい、下請けを叩こうが材料の質を見えない所で下げようが、生き残る為にはなんでもする!それが実情なの。だから、入札時に第三者のチェックなんか立ち合せても意味が無いの。その人達に払うお金が無駄なの。


嘘だと思うのなら、官公庁で現説が終わった後に、近くの喫茶店を覗いてみれば良い。現説に集まった企業の人達が、手を上げている姿が見られるから。


解説しましょう。現説とは、「これから、こんな内容の設計業務や工事を発注します」と言われ、図面や資料を貰う説明会のことを言います。「次回の入札までに、いくらで工事出来るか見積もってきてね」と言う説明会。


この説明会に呼ばれた建設会社は、現説終了後、直ぐに帰ったりはしません。
近くの喫茶店に集まり、「やりたい人は手を上げて~」「は~い、私やりたいです」と、大の男が手を上げて話し合っています。で、上手く話しがつけば「やりたい人」が全員の資料を回収して、その店のお茶代払って解散!


運良く「やれることになった業者」は役所の担当者に連絡して、予算がいくらなのかを教えてもらうんです。で、それより少し少ない金額で札入れ(入札の事を ふだいれ と呼びます)し、めでたく受注する事になる。パチパチパチ!めでたし めでたし。これで国民の税金も、無駄なく使ってもらえる~。


あっ!そうそう!下りてもらった他の業者には、事前に電話するんです。「うちは、この金額で入札しますから」と言う内容で。他の業者は、これより高い金額で入札する、と言う仕組み。時々、潜る業者もいるらしいですけどね。

潜る・・・と言うのは、「うちは下りますよ」と言っておきながら、金額を聞いた後に、それより安い金額で札入れし、騙して受注する事です。それなりに、制裁は受けるらしいですよ。


これは、工事金額が少ない場合で、何十億・何百億の場合は、団体の相談役達が集まって「今回はあそこにやらせる」とか「あそことあそこにJVを組ませ、下請けにあの会社を使わせなさい」なんて話に成るとかならないとか。(そんな大きな工事の裏まで、直接見たこと無いから)


おばチャン!本当に「建設業界」の裏側知ってるの?知ってても立場で言えないのか、それともただのおばチャンか?現状の問題点や状況を正しく理解しないで、上辺だけで体裁整えてもダメって事!おわかり?


もし、どうしても談合の仕組みを無くし、正しい入札制度に改善しようとするならば、入札できる会社の基準から見直すべきじゃない?それとも、現説から入札までの期間、全員閉じ込めるか?


ズット不思議に思っていた事が有る。工事業者を決めるのに設計図を渡し、入札させるのは理解できるが、設計監理業務も「入札」で決めるのは何故なんだろう?


「こんな建物の設計をお願いします。貴方の会社の設計料はいくらですか?」って入札で決めるのって、何か違わない???設計の場合は、値段も大切だけど「建物」の事を気にするべきじゃないのかなァ?それとも、国がやってることだから、しょうがないと諦めるのか?

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