Essay 75 これで良いのか公園のトイレ

行政の話題と言えば、最近では事欠かない毎日です。しかも、あまり誉められた話題は無いようですねぇ。汚職や談合事件、市民を小バカにしたような対応。その横柄な物の考え方を示すような話題ばかりで、まったく嫌になります。(リストラの無い、公営企業って良いですよね?解雇の心配だってしなくて良いのですから)


話はガラット変わって、ここ小田原は人口の割には土地が広く、海や山にも囲まれた比較的環境の良い街だと思います。その小田原に今年、子供たちの為の公園が新設されました。


少し山の手に作られた公園ですが、近くには「植物公園」あり、「キャンプ場」あり、と言った場所で車で遊びに行くのには、非常に良い場所です。


山の地形を、なるべく利用しようとした造り方も悪くないですし、景色も良いです。将来的には、小田原城の中にある「動物園」を、そこに移設する構想もあるらしく、完成すれば多くの方たちが利用することになるでしょう。(余談ですが、お城の城郭の中に動物園があるのは、日本広しと言えども、小田原ぐらいじゃないでしょうか?)


公園の周囲には駐車場も完備され、歩道もそれなりに雰囲気を出しています。ところが・・・・・。
駐車場には、「車椅子」のマークが付いた身障者用の駐車スペースがあるのですが、本当に身障者に配慮しているのか疑問です。それはトイレの話。


植物公園写真001


身障者用の駐車場の直ぐ上に、トイレが設けられています。勿論、身障者用のトイレも有ります。でも、そこに行くのには20段ほどの階段を上らなければなりません。つまり、車椅子には無理です。直ぐ目の前にあるのに、行くことは出来ません。直線距離にしたら5mの距離。道なりに歩いても、健常者なら20mと言う距離ですが、その道に車椅子が通行可能なスロープはありません。


植物公園写真002

車椅子を利用する方は、反対に設けられたスロープを、グル~ッと200mは上らないと最寄のトイレには行き着かないのです。本当に、これで良いのでしょうか?


確かに「身障者用駐車場」には、「上に行くのに補助が必要な人は、この押しボタンで呼んでくれ」と張り紙がありますが、つまりそれは単独では動けないと言うことを、承知の上の張り紙のようにも取れてしまいます。なぁ~んか、引っかかるなぁ・・・・・。(写真のアングルが下手でゴメンナサイ)


車椅子の方だからこそ、トイレに急ぐことも有ると思うのですが・・・?チョット理不尽な気がしないことも無いです。


確かに、サポートする体勢も整っているのかもしれませんが、それよりも自立できる造り方や、考え方を大切にして欲しかったです。


決して、無理な注文を付けているとは思わないのですが、まだまだ「共生」と言うには、バリアが多すぎるのかもしれませんねぇ。もういい加減、始めましょうよ~、小さな事から、コツコツとで良いですから。

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