Diary 2003年6月30日

玄関を開けたら、朝刊と一緒に一匹のトンボが部屋に入ってきた。小さな糸トンボだ。
トンボは壁や天井にぶつかりながら、狭い場所を飛び回っている。朝の早い時間に、賑やかなお客さんだ。

トンボは世話しなく飛び回っている。まるで何かを探すように。ひょっとしたら、奴の探しているものは出口なのかもしれない。いや入り口なのかも・・・・・・・・・・。きっと、トンボ自信にだって分かっちゃいない。

暫くして壁に止まっていた彼の羽を掴み、そっと外へ離してやった。
外の広い世界へ通じる玄関扉の穴は、奴にとって入り口だったのか、それとも出口だったのだろうか・・・・・・。

そんなこと、誰にも分かりはしないのさ。
 

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