Diary 2006年9月1日

防災の日。
国交省は、一連の耐震偽装問題を発端に、基準法・建築士法などのテコ入れをしている。その一環として、今度は木造住宅における、構造のチェックを義務化するそうな。新聞に書かれていた情報だから、その詳細までは分からないけれど、基本的には良い事だと思う。

今の木造住宅(大きな物は別として)の構造的なチェックポイントと言えば、耐力壁(筋違い)の量と位置、全体的な配置のバランスと、補強金物の有無と言った基本的なことだけ。まっ、感と経験で出来ちゃう程度(笑)
いや、笑い事じゃないけど、その程度の根拠で建てられている木造住宅は、意外と少なくないと思う。

「この程度の梁の大きさがあれば大丈夫」とか「鉄筋量も多少なら減らしても問題ない」とか、「補強金物なんか必要ない」と言う程度の認識。その全ての語尾に「だろう・・・」と言う、感と経験から来る思い込みの「だろう」が付くのだが、その言葉は口に出さない。

残念ながら、そう言う考え方って、もう古い。
だいたい現行の積載過重自体が少ないのでは?・・・と、首を傾げる構造建築家も居るぐらいなのだから、感と経験だけで物を作ることは、見直す必要が有るのかもしれない。

ただし、疑問も一つある。
建築行為は、基本的には認可行為。つまり国から資格を与えられた建築士が、その責任において法を遵守して建物を設計し、その内容を行政庁に届けているだけの話で、決して行政から「この建物は良い悪い」と、許可を貰っている訳ではない。だから行政から、「これをチェックしろ」とか「あれを見せろ」と、必要以上に、とやかく言われる筋合いはないのが本当。基準法の技術基準を、変えれば良いだけの話であって、それ以上のことを要求されるのは筋違い。

とは言っても、インチキする奴はインチキするからなぁ・・・・・・。
建築主にとって良い事なら良し!と、考えるべきなのかも。
 

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