行政の驕りか、怠慢か?

台風の影響で、九州では大変な事になっているようだが、小田原はまだ大丈夫。とは言っても、先日の豪雨の時には、直ぐ目の前の道路が水没し、車が立ち往生するような事もあったので気を付けねば・・・。

ところで今朝のタウン誌にも、計画中の(仮称)小田原城下町ホールの件で、俳優の阿藤海氏のコメントが載っていた。
この話題、地元では結構話題になっているのです、はい。

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事の起こりは計画中のホール建設問題に対して、阿藤氏が「諸手を挙げて賛成し応援している」と言う内容のコメントを、市が発行する広報誌に掲載されたのがきっかけ。
でも阿藤氏は、そんな事は言っておらず、記事は市が下書きした物を事務所が軽率に了承してしまったところから始まっている。後日、阿藤氏が会見し、広報誌の発言は真意ではなく、どちらかと言えば建て直すと言う計画には賛成だが、計画案には問題があり再考するべきだと訂正した。ここまでが、前に書いた経緯。

ところが先の議会で、市長が質問に答える形で「阿藤氏とは直接会って話し合い、計画内容に関しても理解をして貰った」と発言した。ところがこの発言を聞き、阿藤氏が再び記者会見を開いた。「市長とはお会いしていないし、了解などしていない。今でも計画案の形態は使いにくく、再考すべきと考えている」と。

むむむ、こうなると、どっちがどっちだか分からなくなってきた。ただ、阿藤氏が嘘の発言を繰り返しても、何のメリットも無いように思える。と言う事は、やっぱり市長の発言が怪しいか・・・?

だいたい、建築家・山本理顕氏の案を採用した事自体が、当初のコンセプトから外れており、そこが問題の始まりだった。後日、小田原市は当初のコンセプト・ワークを初めとする計画立案当時の記録は破棄し、経緯全体を有耶無耶にしてしまった。なんだか、怪しい匂いをプンプンさせ始めたのだ。そして、この阿藤氏の問題。小田原市は、いったいどうしようとしているのだろう?

小田原に住む市民として、あるいは市内を拠点に活動する設計者として、この計画に関しては当初から関心があった。一時はエスキースコンペに参加しようと、真剣に考えたぐらい。
だから提出された数々の計画案も見たし、山本氏を始めとする最終候補に残った建築家の公開プレゼンも聴きに行った。

個人的な意見を言えば、山本氏の計画は一番、奇を衒う案ではあったことは間違いない。血気盛んな学生さんが一番喜びそうな・・・と言ったら誤解を生むかな?でも個人的には、山本さんは無いなぁ・・・と言うのが、公開プレゼンを聴いた後の感想だった。

だから山本案が採用されたときには、正直驚いた。
市民ホールを建て替えたいと計画した当初のコンセプトと、全く違うジャン!ってね。
それに小田原城に隣接するのに、一番似合わないと思えた建物を選んだ事にも、違和感かあった。

たぶん、今、山本氏の設計に反対している人たちは、その辺りのことをチャンと聞きたいんだと思う。説明して欲しいんだと思う。このホールの形で本当に良いの?舞台は有っても楽屋も無いようなホールで大丈夫なの?形状的に音響効果が悪そうに思えるし、名立たる公共楽団の見識者からも疑問の声も出ているけど大丈夫なの?当初の予算より大幅な増額になっているけど、その費用はどうするの?また市民税を上げるの?・・・なんて事を知りたいんだよ。
チャンと説明してあげなよ!今となっては建築家の顔なんか、何処にも見えないけど、山本さん呼んで来て、チャンとみんなと話し合わせれば良いじゃない。なんで、そう言うコンセンサス・ワークをオミットするんだろう?だから反対派は、余計に熱くなるんだよ。

今は行政がテキトーに箱物作って、経費に金が掛かろうが、利用者が見込みより少なかろうが関係ねぇぜー!なんて頬かむりして逃げられる時代じゃない。地方財政が次々と破綻し、倒産する時代なのだと思う。

官が主体で物を動かす、いわゆる親方日の丸的思想は改め、公僕としての行政のあり方を見直す時期だと言う事が、他所の地方を見ていて、あるいは日々のニュースを見ていて、気が付かないのかなぁ~?

この問題は、長引きそうだなぁ・・・。

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