『顔のない敵』 読了-11

顔のない敵 (光文社文庫)
顔のない敵 (光文社文庫)

いまだ多くの対人地雷が埋められたままになっているカンボジアで、NGOメンバー達は懸命な除去作業を進めていた。ある日、立ち入り禁止区域内で、頭部を吹き飛ばされた男の死体が発見される。これは事故なのだろうか? 対人地雷をテーマニした短編6作と、著者の処女作『暗い箱の中で』が収められた短編集―

「対人地雷」と言う重いアイテムは、ともするとミステリから離れて、戦争反対のシュプレヒコールに終始しそうな題材ですが、そこは崩さずに上手にミステリにまとめられています。6作の短編は人物に関連性を持たせる事で、それそれの完結とは別に、全体が繋がり、底に流れるテーマが、よりハッキリと読み取る事が出来ます。

石持さんの作品は、好き嫌いがハッキリしそうな気がするのですが、個人的には好きですし、その特色が色濃く出ている本作は、私としては面白かったです。

ただし「対人地雷」繋がりで考えれば、『暗い箱の中で』は余分だったような気もしますが、「顔のない敵」と言う事で考えれば、ありだったのかもしれませんね・・・。
石持作品は、まだ本棚に積んであるので、次も楽しませて貰いたいと思います。

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