企業城下町

金太郎で有名な足柄山、その足柄山を従える南足柄市は、神奈川県の西の端にある。人口44000人、所帯数15000所帯と言う比較的小さな都市だが、ここには天下の富士フィルムの研究所や大型工場と言った主要な施設が集まっている。工場があれば物流もある。燃料やインフラだって大切だし、そこに働く人たちの住居や生活関連施設だって必要となる。言ってみれば南足柄市にとって、大規模な税収を見込める、無くてはならない企業なのだ。

こうした企業と町が深く結びつく都市と言うのは、国内のいたる所にある。 そして当然ながら企業の業績が低下すると、町の税収も減り、途端に行政サービスの質が低下し始める。企業は生き残るために事業規模を縮小し、建物を売却あるいは移転したりする事で、乗り切ろうと努力する。だか行政は、そうはいかない。今まで当たり前のように入ってきた税金が、ある日パッタリと消えてしまうとき、行政は新たな収入源を探すのではなく、支出を抑えようとする。つまりサービスの打ち切りだ。

南足柄市では、少し前に市民プールが閉鎖されたと聞く。そして今度は文化会館も閉鎖する事になった。他にも地域の公民館の閉鎖や、行政のサービスセンタへーなども閉鎖されるようだ。この手のサービスが無くなった時、まずその被害を被るのは移動手段を持たない年寄りと、乳飲み子を抱える母親だろう。

今回の選挙がいい例だった。町村合併のあおりを受け、投票所を集約すると言う名目で、その数を減らし、その結果、今までは直ぐ近所で投票が出来たのに、今回から車無しでは行く事も出来ない遠い場所になってしまったと言う例もある。町村合併の話と南足柄の話は少し毛色が違うが、市民生活に負担を強いられると言う点では、何ら変るものではない。

さてこの難局をどう乗り切るのだろうか。企業城下町と言う点においては、小田原も南足柄市と大差ない。つまり明日は我が身の話です。


余談だが南足柄市役所職員の、46.5歳の平均月額給与は50万円を超えているそうな。
これは神奈川県内の市町村の中では最高額。国の平均給与でも47.5万円だという。
その金額だけを聞くと、いろんな事を考えてしまうのは、私だけなのだろうか・・・。

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