『世界名探偵倶楽部』 読了-2

 
1889年、パリで開かれる万国博覧会を機に、世界中で活躍する十二人の名探偵が一堂に会することになった。彼らは<十二人の名探偵>と言うクラブを設けていたが、全員が揃うのは今回が初めてだった。それぞれ自慢の小道具を展示し、探偵論を披露すると言うのが目的だったが、その準備のために事前に集まった探偵と助手たちの中で、地元フランスの名探偵が工事中のエッフェル塔から転落死すると言う事件が起きてしまう。

ブエノスアイレスの名探偵・クライヴの代わりに、展示用の特殊な杖とメッセージを届けるためにパリに遣ってきた助手未満のサルバトリオだったが、彼もまた事件の渦に巻き込まれていく。
古き良き本格ミステリーへのオマージュを込めた、バリバリ本格ミステリです。

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大変おもしろうございました。
本格ミステリとは、こう言う設定で、こんな怪しげな輩がウヨウヨして、あんな推理こんな推理がポンポンと飛び出す、まるでビックリ箱かお化け屋敷のようであった方が面白いですよ、と言う感じで書かれた本です。

作家がアルゼンチンのブエノスアイレス生まれと言うことなので、馴染まないかな? と、恐る恐る読み始めたのですが、いやいや、この作家さん、本格ミステリーを愛していらっしゃることが、其処彼処から感じられ、読みにくさなど微塵もありませんでした。(勿論、翻訳の妙もあるのでしょうが)
ポー、クリスティー、ドイルに傾倒したと書かれていましたが、うんうん、わかるわかると言う感じ。

また、探偵と助手との悩ましくも辛く悲しい関係性や、時代によるその関係の移り変わりに対する想いを、アンチテーゼのように書かれた箇所には凄く共感しました。

ただし好き嫌いが、ハッキリ分かれる作品であることも確か。
それがどの部分を指してのことかは言いません。
個人的には楽しめた一冊です。

あと日本の名探偵サカワで、一本書いてほしいです。
なんせサカワを漢字に変換すると、「酒匂」となるので、出来れば小田原の酒匂川の傍に住んでいる設定で、その名もサカワ。・・・・・・だったら良いなぁ~。


天工舎一級建築事務所
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