HOME > 最新情報 > BLOG -建築的じゃない日々- > 戯言 > 足元に見付けた記憶
車でこの道を通る時には、本当に一瞬で通り過ぎてしまうために、そこに小さな「橋」が有ることを知らなかった。いや、視界の片隅には捉えていたが、橋であるという認識をしていたことが無いという方が正しいだろう。歩いてみて、それもかなり注意しながら歩いてみて、初めて覚える違和感。
。
白いガードレールの手前に、背の低いコンクリート製の古い手摺があることに気付いた。
長さにして、約3m。
5、6歩で渡りきれる小さな橋。いや、橋であるかどうかさえ怪しい物。
横から覗いてみると、たしかに橋として造られた物に違いないはないのだが、そこには水路や川は見当たらない。念のために反対側を眺めてみるが、やはり昔は川だったというような痕跡を見付けられない。だが、何かを渡る為に、当時の人には絶対に必要な橋だったのだろうと思う。それが証拠に、欄干には、丁寧にも「土手根橋」との文字が彫られていた。
大切に名前まで付けられた橋には、きっと何かの曰くがあるのだろう。
この橋が掛けられたことで、ずいぶんと重宝した人がいたに違いない。
文明が発達し、短い時間で移動できる世の中になっても、時にはのんびりと歩いてみることも大切だ。健康に良いのは勿論だけど、運が良ければ、こんな道端に隠れている、小さな歴史を見つけられると楽しいから。
天工舎一級建築事務所
神奈川県小田原市荻窪314正和ビルみなみ302
E-mail toshio0223@k-tantei.com
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2011年6月 6日 17:36
| コメント(2) |
コメント(2)
iu-kikaku (2011年6月 7日 17:17)
こんにちは。
普段、車で何気なく通っている風景も、歩いてみると発見があるのですよね。
ポチ!してゆきます。いつもありがとうございます☆
安井俊夫 (2011年6月 8日 19:35)
見過ごしていた面白そうなことに気付く、発見が嬉しいです。
たぶん他者が見たら何でもないことを
面白がれることが大切なのかもしれません。
そういう感覚が、物作りには必要だと思いませんか?
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