『大きな森の小さな密室』 小林泰三 著/読了

 
山奥の別荘に、会社の書類を届けに来た女性が、偶然巻き込まれてしまう密室殺人。表題作の『大きな森の小さな密室』は、犯人当てを楽しむ作品だし、『氷橋」は、倒叙ミステリと言う具合に、それぞれの作品にテーマが書かれています。他には、安楽椅子探偵、バカミス、??ミステリ、SFミステリ、日常の謎をテーマにした全7作品が楽しめます。

読後の感想としては、ギリギリでした(笑)
「スッゲーオモシレー!」とツボに嵌るか、「むむむむむ」と、眉間に皺を寄せるかと言う意味で、ギリギリの感じです。でも私は面白かった。とくにバカミスと題した『更新世の殺人」などは、まさにバカミス! 読む前にそう書いてあるんですから、全然間違ってませんし、文句の付けようが無い(笑)
これに文句を言うなら、最初に目次を読め――と、言いたい。
ただし・・・・・・・微妙なことも否めない(笑)

例えば、日常の謎を主題とした『路上に放置されたパン屑の研究』などは、もっとイケタと思うんですよね~。展開は直ぐに読めるので、その展開よりも謎解きのバリエーションと、その深さをもっと掘り下げたら面白かったような気がします。

まっ、ミステリとは、そういうものですよね。


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