解体工事9日目

解体工事9日目を迎えた、木工所の現場。
木造平屋の建物と鉄骨2階建ての建物、二棟あった木工所の建物は既に解体を終えていた。

基礎の解体作業はこれからだが、なんだかあっけなく感じるのは何故だろう。
解体工事を見ると、いつもそんな気分になってしまう。

造ることは難く、壊すは易し――なのかもしれない。

もっとも今は壊す作業にも、リサイクル法や産廃処理法と言った規制が適用され、分別などの細かな規定に沿った作業が義務付けられている。つまり全てが大きな意味で再利用されていくのだ。

長く大切に使われた建物の記憶の欠片もまた、再利用されていくことを信じて、良い建物を造らなければ――などと思ったりする、少し寒いが快晴の朝。

天工舎一級建築事務所
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