『東京ロンダリング』原田ひ香 著

着の身着のままで家を追い出された内田りさ子。住む所も金も無いりさ子は、安いアパートを探して不動産屋を歩き回るが、どの店でも門前払いされる。そんななか一軒の不動産屋が話を聞いてくれたのだが、「家賃は要らない。それどころか一日住むごとに5000円を支払う」という条件を切り出される。それは入居者に告知義務の必要な「訳アリ物件」に住むことで、告知義務を消すロンダリングという仕事の誘いだった。

いわゆる「事故物件」に住むことで、いろいろなトラブルに巻き込まれる話かと思ったが、全然違いました。ハートフルとまでは言わないが、怖い描写はまったくなくて、人の情とか優しさが醸し出されるお話。続編もあるようなので、機会があれば読んでみます。