『濱地健三郎の奇かる事件簿』 有栖川有栖著

心霊探偵シリーズの第四段。鋭い推理力と幽霊を視ることの出来る不思議な力を持つ探偵・濱地健三郎が、不可思議な現象・事象の謎を解き明かす。それは時に依頼者に寄り添い、時に霊的な存在の救いにもなる。そんなお話が描かれています。

この濱地健三郎という探偵、どことなく昭和初期の名探偵・明智小五郎をイメージさせて、個人的には大好きです。ミステリ+ホラーなんて、謎解き物としては最高です。昔から横溝正史作品の謎と地域の因習や怨念めいた物が合わさった話が好きなのですが、この探偵にはさらにそれプラス洗練されたスマートさが加わっています。まるで天地茂さんが演じた明智小五郎を、グーンと若くしたような感じか (ちょっと違うか?)

次作も楽しみにしています。