先週末、電車で出掛ける用事があったので、車中で読んだ一冊。著者の立原さんは詩人として有名ですが、同時に天才建築家としても名が通っている方です。私が立原さんの名前を知ったのは17歳の頃で、建築家としての名前を知ったのは二十歳の頃でした。そんなこともあり、今でも立原さんの詩を読むことがあります。
本作の中には草稿が何遍も収められていますが、24歳の若さで他界される6年前までの草稿が掲載されています。
立原さんの詩の多くは旅先で書かれてこともあり、どこか静かで孤独な印象を受けますが、それはきっと遠く離れた地に残した恋人への恋慕の情か、はたまた新しい出会いへの憂いか。
建築家として「辰野金吾賞」を受賞し、詩人とし「中原中也賞」を受賞した立原氏の詩集。