Eessay 81 ミニコミ誌

11月も終わりに近づきました。ボチボチ・・・主婦の皆さんの、だ~い好きな大掃除の季節がやってきます。私も暇な時に、少しずつ仕事場の整理しようと思っていました。


設計事務所と言うのは本当に紙くずが出る仕事で、や~れコピーの失敗した紙だとか、プランを考える為に、鉛筆でグチャグチャ書いたスケッチだとかが一杯ゴミとして出るんです。


勿論、全部捨ててしまう訳ではありません。裏が使えそうな紙はメモ用紙にしてみたり、プリンターの試し書き用に再利用するのですが、それでも紙屑は出てしまう。それが数か月分も、溜めてしまうと捨てるのだって一苦労です。


まぁ、そんな片づけをしようと押入れを整理したり、ファイルを片付けていると、どうしても懐かしい物に目が止まってしまい読み始めたりします・・・・・しますよね?だから大掃除と言うのは捗らない(心当たり有るでしょ?)


私が片付け物の手を止めて、読みふけってしまったのは、事務所独立当初に作っていた「ミニコミ誌」。創刊号と第2号の2刊しか発刊できなかったのですが、これを作っているときは、楽しくもあり苦しくもあり、今にしてみれば懐かしいです。


なぜこんな「ミニコミ誌」を出すことになったかと言えば、ズバリ!「設計業界の体質と、家造りの有り方に疑問を感じていたから」と言う、今とまったく同じ(笑)でも、その当時はホームページどころかパソコンはDOSの世界。インターネットを利用してホームページを作るなんて考えは、頭の何処にも無かったんです。だから一生懸命、ミニコミ誌を作ったって訳。


作ったのは、私ともう一人同じ時期に独立したY氏(と言っても隣人ではない)。で、どんな内容のミニコミ誌だったかと言うと、やっぱり今と変わっていない(>.<)斜面地に建物を建てると、どんなメリットやデメリットがあるかと言ったことを、図解入りで解説したり、その状況に近い建物を探し、突然訪問して「取材させてください!」と、唐突に頼んでみたりと、もうやってることは無茶苦茶!


だって、見ず知らずの人の家に突然訪ねて行って、「家の中見せろ」とか「写真撮らせろ」とか言うんだから、今思えばよく警察呼ばれなかったなぁ~。


で、そんなこんなで記事を書いて、原稿を作ってコピー機で印刷したんだから、暇と言うか、若いと言うか・・・。それでも創刊号は500部作って、近所のお店に置いてもらったり、知り合いに配ったりと、ムチャクチャな配り方してましたからねぇ~。コピー機が壊れる寸前だったのは言うまでも有りません。


で、2号は考えた!「コピー機はダメジャン!」。
だから今度は、印刷屋さんに原稿を持ち込んだんです。で判ったのは、印刷屋さんに頼むと、500部も1000部も大して金額は変わらないと言うこと。つまり紙代だけの問題なので、2号は無謀にも1000部作りましたよ~。


で、またまた考えた。500部でさえ配るのが大変なんだから、1000部配るのは想像を絶する!
もっと効率的に、お店に置かせてもらおうとね。だから、置かせてくれそうなお店を探して、裏表紙にレストランやホテルの広告を入れることにしたんです。でもダメ。
いくらなんでも1000部は多すぎ!で、半分の500部ぐらい残ったのを二人で分けて、それぞれが自分の営業用ツールとして使ったので、私の手元にはもう一冊あるだけ。これは記念だから取ってあります。


で、2号を出し終えた私とY氏は、またまた考えた。「こんな事をしていて良いのだろうか?もっと他に、やるべきことが有るのではないだろうか?そうだ!仕事しよ~」っとね。


だって、ホームページ作るのだって大変なのに、そのときのアナログ作業がどれほど大変だったかは想像つきませんか?結局、2号で休刊状態。(実質上は廃刊だっちゅうの!)


でも、2号で「500万円で住宅は造れるか?」みたいな特集を組んだのを見て、実際に仕事の依頼が来たのには驚きましたけどね。まぁ、何でも若いうちはやってみると良いと言う勉強になりました。


ちなみに下が創刊号です。ちなみに内容は
・「常識なんてぶっ飛ばせ 家は建つ!」
・「ゲゲッ!こんなとこでも家が建つ!」
・「大爆笑!街づくりスクールにて」
・「クレイジー安井の闇夜に吠えろ!」
・「すまいや倶楽部 創刊の謎」
 と言った内容です。今読むと、なかなか面白いです(自画自賛)


2号は
・「特集 500万円で家が建つか?」
・「こんなとこでも家が建つ 第2弾」
・「分譲マンション騒動記」
・「ロマネスク湯山のどこかで誰かが」
なんだか、今でも充分通用しそうな内容だなぁ・・・。


考えると、このホームページのルーツが、きっと「ミニコミ誌」だったんですねぇ・・・。あのときの気持ちを忘れずに、これからも頑張りましょ~~~っと!では。。。

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