『くちぶえ番町』読了 - 52

くちぶえ番長 (新潮文庫 し 43-10)
くちぶえ番長 (新潮文庫 し 43-10)
重松 清

作家になったぼく・ツヨシは、今から30年以上前の小学校4年のときに、風のように転校して来て、風のように去ってしまった女の子・マコトのことを本にした。それはマコトを思い出す記録として、そしてマコトを探す一つの方法としてだった。雑誌『小学4年生』に連載されたものに、書き下ろしを加えた文庫オリジナル作品。

重松さんは良いなぁ~。いつ読んでも、どの本を読んでも、胸がキュっと締め付けられるような感覚を思い出させてくれる。それはまるで、初めての交換ノートを開く時の緊張感に似ている・・・・・確か。いや、あまりに古過ぎて、記憶が薄れているのだが(笑)
とにかく、そう言う懐かしい痛みを思い出す。夏休みの課題図書には、こう言う作品が推薦されるべきだよなぁ~。

ちなみに夜、この手の本を読んだ感想を書くのは危険かもしれない。それは朝になって読み返すと、どうにも恥ずかしい文章になっていたりするからだ。だからラブレターは夜に書いて、朝読み返さずに投函すべきだと聞いた。今は夜にメールを書いて、そのまま送信すれば良いのだろうが、手元に書いた文章が残ってしまうのは辛いよね。熱に浮かされて書いた文章など、冷静になってから読み返すのは、軽い拷問のようだからね(笑)

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コメント(2)

木曾の灰色猫 (2007年10月 7日 02:01)

うわ…サイン会報告を夜中に書いてしまった…失敗したかも(~_~;)

文章を書く作家の先生方は夜型の人が多い気がします。
良い小説を書くなら、多少熱に浮かされる事も必要なのかしら?でもプロだから、ちゃんとした文章なんだろうな…
作家が文章上手いのって、当たり前なんだろうけど正直うらやましいです

探偵長 (2007年10月 7日 10:28)

『リング』の著者・鈴木光司さんは、赤ちゃんのおしめを変えながら、原稿を書いたそうです。その事を伺ったときには笑ってしまいましたが、後から考えると、その切り替え能力と集中力の高さに驚かされます。

文章力のある作家さんて凄いですよね。でも私はそれよりも、発想力の豊かさに感心します。本を作る作家と、建物を造る設計と、作っているものは違いますが、「無から有を作り出す」と言う、物を作る本質の部分では同じだと思っています。想像すると言う事は、創造するに通じるのでしょうね。

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