ロバート・Ｂ・パーカー氏　死す

私立探偵「スペンサー･シリーズ」で有名な、 アメリカの作家ロバート・B・パーカー氏が亡くなられた。77歳だったそうだ。ちょうど「スペンサー・シリーズ」の作品を、読み終えたばかりだったので、とても驚いている。

ハードボイルド作品は大抵の場合、クールでタフでニヒルな男が、知恵と度胸と腕っ節で事件を解決していくが、このスペンサー・シリーズは少し違う。

クールでタフなのは一緒だが、無駄に熱くて、お節介で、お人好しなのだ。
その上で腕っ節が強いのだが、それも日頃のトレーニングの賜物だったりする。
クールでタフな私立探偵が、ジムで筋トレしている姿は、ちと面白い。
たぶん作家の持つ優しさと、柔らかさなのかもしれないが、実に人間味溢れるハードボイルドなのだ。そんな私立探偵を描くスペンサー・シリーズは、早川書房から多数出版されている。
また遺作もあるそうなので、少し先になるだろうが、読める日を愉しみにしている。

個人的にお薦めは、「約束の地」と「初秋」。

合掌

天工舎一級建築士事務所