HOME > 最新情報 > BLOG -建築的じゃない日々- > 建築 > 住宅の防火サッシが消える日
一体、なぜそんなことになってしまったのか? そしてこれから建てる住宅の窓は、どうなるのか?
まずそんな事態になってしまった原因は、従来の防火サッシが国の基準を満たしていなかったことでしょう。それが露呈し、国に「過去に取り付けた窓全てを、基準をクリアするものと取り替えなさい」と指導されたら、一体どのぐらいの費用が掛かるかは想像が付かない。たぶんどのサッシメーカーも崩壊するでしょうね。
そもそも防火サッシの基準というのは、国が一定の基準を設け、各サッシメーカーは「うちのこの製品は基準をクリアしていますよ」と言った、自己申告に近い形で流通していたもの。国は全ての商品を検査することは無理なので、「おたくが大丈夫と言うのなら、きっと大丈夫でしょう」という感じで流通していた。それがひょんなことから、「これって基準不足じゃないの?」と分かってしまった。性能に問題がありそうなことは、国もメーカーも薄々は知っていたと思われるが、それでも慌てたことは間違いないでしょう。
まぁそんなこんながあり、困ったメーカーは、国からの指導が入る前に「従来の商品は、もう売ってませんよ~。今の物は基準をクリアしてますよ~」という図式にしたかったのでしょう。そして基準をクリアした商品を、新製品として市場に流す。もっともそのシフト期間中は、新旧商品が混在するかもしれないし、商品の値段だって高くなるでしょう。ひょっとすると、一時のグラスウールが手に入らなかった時のように、サッシの納期にも時間が掛かるかもしれません。いずれにしても9、10、11月ぐらいは、サッシに関して混乱するかもしれません。これから家を建てる方で、防火サッシを利用される家は、そのあたりの情報にご注意ください。
天工舎一級建築事務所
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2011年8月22日 09:00
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