耐震強度不足訴訟の判決

 
ヒューザーの耐震偽装事件で横浜地裁は、耐震性能が基準の64%しかないマンションの、確認申請を認可したとのことで、民間検査機関の「日本ERI」と設計事務所の両者に、14億800万円の支払いを命じる判決を下したそうな。

耐震性能が著しく低いマンションと知らずに購入した、善意の第三者である住人にとっては、何よりの判決でした。もっともこの先上告されることになれば、裁判はまだまだ続くかもしれませんが・・・。

またERIと設計事務所に、14億という高額な賠償額を支払う能力があるかと言うことも、気になるところです。なぜなら支払い能力が無ければ、マンション建て替えることは出来ません。つまり裁判に勝っても、実質的なマンションの建て直し費用が工面できないことに成り得るからです。
まっ、ERIがそんな小さな会社だとは思えないので、その点は大丈夫なのかもしれませんが。

個人的にひとつ気になるのは、横浜市には責任が無いという判決に関して。
これ、以前、民間検査機関の「イーホームズ」が倒産したときの流れと似ていて、「民間には責任があるが、統括監理する行政庁には責任が無い」という図式と同じように見えるからです。

でも、確認申請の実務作業を民間検査機関に依頼したことがある建築士さんなら分かると思いますが、民間検査機関の対応に対して、行政は彼是と口出してきますよ。しかも重箱の隅を突付くようなしょーもない指摘内容が多く、建築の本質的な部分に関してはノータッチと言うような気がします。

今でこそ、大型建築物の確認申請の構造審査に関しては、別の専門機関で審査されますが、昔は民間・役所それぞれに所属する構造の専門家がチェックしていただけ。つまり民間検査機関で内容を審査した構造設計に関して、行政がダブルチェックするようなことはしていなかった筈。

でも、その他のチッチャイ部分の指摘だけはして、さも「行政も見てますからね~」と、民間検査機関や確認申請を提出する建築士に、みょーなアピールしていましたよね。それなのに横浜市には一切の責任が無いと言われると、少しだけ違和感を覚えます。今後の動向を見守りたいところです。

ちなみに今年も建築士賠償保険の契約更新の時期を迎えました。私は既に更新契約を済ませましたが、こう言う事も、これからは大切になっていく時代なのかもしれません。
施主にとっても、設計者にとってもね。


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