HOME > 最新情報 > BLOG -建築的じゃない日々- > 本 > 『舟を編む』 三浦しをん著/読了
一つの物を作ることに生涯を捧げる老学者、病気の妻を支えるために会社を辞めるのだが、私人になっても老学者を支える元編集担当者。その編集者の後任として辞書作りに没頭することになる編集担当者。料理の世界を極めることだけにこだわる、板前の女性。他者の才能を妬み、自分にそれが無いことを嘆く先輩。予想もしない重大事に直面した際に、何の躊躇もなくそれに立ち向かう数多くのバイトたち。他にも、もっともっと登場するたくさんの人たち、みんな好きです。
また、日常ではあまり開くことの無くなった辞書だが、辞書は情報の集積物ではなく、ひょっとしたら文学なのかもしれないとさえ感じさせられた。思わず、書棚から古い国語辞典を取り出してみた。
私の持っている辞書のうち、一番近くにあった物は、昭和35年に初版が出た、金田一京助氏他三名の方が編集した、三省堂の国語辞典定価550円の品だった。
普段使っている電子所を少しだけ脇へよけ、暫くはこの国語辞典を使ってみようと思いました。
2012年2月20日 09:31
| コメント(0) |
コメントする