涙香の思想

 
黒岩涙香と聞けば、私は明治の探偵小説作家を思い浮かべます。
近代化が進む日本に、西洋の探偵小説の面白さを伝えようと、数々の名作を翻訳した人物であり、探偵小説は他の小説と違うことを明確にするために、自信の作品を上・中・下の三篇に分けて書いたことでも有名な方です。

彼は自信の著『無惨」の中で、上編に「疑団」、中篇には「忖度」、そして下段には「氷解」と題した三部構成で作品を描いています。今でこそスタンダードな探偵小説の書き方ですが、この形式を初めて用いたのが涙香でした。氏の作品『無惨』は短編ですが、今でも十分に読み応えのある名作です。

ちなみに青空文庫でも読めるので、興味のある方は是非。
黒岩涙香 無惨

そんな涙香の名前を、ひょんなところで目にしました。
それは東京都知事石原氏が、尖閣諸島問題に触れて発言した関連記事の中。

思わず本棚から『日本推理小説辞典』を引っ張り出し、涙香の項目を読み返してみました。
なるほど、日露戦争に先立って、非戦争論を唱えていた涙香が、時局の進展に伴って考え方を変えたと書いてあります。考え方を変えていったことで、大切な仲間を失ったとも書かれています。
なんだか少し意外な感じがしたので、少しだけ触れてみました。


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