建築士として悩ましい、これからの「オール電化住宅」

 
七月になり、今年も「夏の節電」対策が始まった。
今年は関電エリアに関しては、数値目標が無いという。
逆に言えば、「際限なく頑張れ!」と、言うことだろう。
勿論頑張りますし、今までも頑張ってきたけど、私の話は置いといて、悩ましいのは仕事の話。
住宅設計のご依頼で、「オール電化仕様」の相談を受けたときが、悩ましいのです。

えっ、なんでかって? だってこの先、「節電の夏」が、一体何時まで続くかなんて、誰にも分からないんですよ。大飯原発が再稼動しますが、個人的には原発は要らないと考えています。ギリギリ譲っても原発全廃の時期、それも最短での時期を明確にするべきですが、それも今はなし崩しです。

さらに言えば、それほどの我慢を強いられた上に、電気料金は約10%近くも上げられます。
しかもその値上げの根拠も、不透明なまま。

そんな状況の昨今、本当に「オール電化住宅」が、絶対に良いと言い切れるのか? 
今、これを悩んでいない建築士さんは、少ないと思います。

「それじゃあオール電化住宅にした上で、太陽光パネルを設置すれば良いじゃん!」という考え方は、重々承知していますが、家を建てる方って本当にギリギリの予算の中で計画しているわけで、そんなに簡単な話でもありません。

発電量3.5kwぐらいの太陽光パネルを設置すると、その費用はざっと200万円。
例えば30坪の家を建てようと考えていたとしたら、坪当たり6.6万円の費用の増加になる計算です。
けっこう大きな金額だと思いません?

この悩みの根っこは何処にあるかと言うと、まず「原発要らない」という考え方が大前提。
原発要らない=電機総容量不足 という構図が思い浮かびます。
さらには、この先電気料金の値上げが読めないということ。

公的資金が注入され、形式的には国有化されるといったって、東電は東電でしょ?
先日の株主総会の様子が、来年からガラッと変わるとは思えない。
それらを全てひっくるめた上で、それでも「オール電化住宅」が、絶対に良いとは言い切れない。
少なくても太陽光パネルでも載せていないと・・・・・・。
そんな悩みを抱えつつ、「オール電化の家」の、作図作業は進むのです。


天工舎一級建築事務所
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