HOME > 最新情報 > BLOG -建築的じゃない日々- > ミステリ本 > 『技師は数字を愛しすぎた』 ボワロ&…
一般的に言って、密室を舞台に事件を起こすのは、そのトリックに意味や意義があり、着目させたい点だと考えるからだと思いますが、本作品では密室で起きた殺人事件を、「不思議だね~」「怖いね・・・」と、受け止めてしまっています。つまり「密室事件」の不思議さを、怖さとして感じて欲しいと描いているような気がしました。これって斬新です(笑)
密室好きの読者にからしてみれば、物凄くつまらないか、そうでもないか――に、分かれるでしょう。私は面白かったです。ただし中だるみが半端無い(笑)
恐怖を前面に押し出したいせいで、説明的なくだりが長く、テンポよく読みたい私には、全体の3/5と4/5ぐらいの辺りが、物凄く辛かった(笑) そんな感じで密室を描いているのですから、その謎の解明も、淡々としています。しかも、「ん?」という解明になっています(笑)
個人的に一番理解できないことは、書名の技師は数字を愛しすぎた」の意味。この数字って何を指しているの? ひょっとして、あのことですか?・・・・・・という程度の理解しか出来ていません。
それが一番残念でした。
天工舎一級建築事務所
神奈川県小田原市荻窪314正和ビルみなみ302
E-mail toshio0223@yahoo.co.jp
2012年7月10日 09:52
| コメント(0) |
コメントする