衝撃のデッドボルト

 
GWも、あっという間に終わってしまい、本日から再始動。
今年は4.5.6の3日間、お休みました。
公私に渡り慌しかった今年前半だったので、ちょっと休憩しました。
休み中は遠出することもなく、片付けておきたかった雑事を整理していました。
取り立てて面白い話も無かったのですが、一つだけ不思議な事件?に、遭遇しました。

それは連休最後の休日、昨日の朝のこと。
良い天気だし、少しボォーっとしながら、コーヒーを飲んでました。
すると、直ぐ近くから何やら激しく物を叩く音がするではありませんか。なにごと? と、耳を澄ますと、何かで家の壁を叩いているような音が。さらには女性の叫び声まで聞こえるのです!

これは、ただ事じゃ無いぞ!と、窓を開け、表を見回すと、隣の家のお母さんが、物干し竿で自分の家の2階の壁や窓を叩きながら叫んでいるのです。
「〇〇ちゃーん、開けてー! 起きてー! お願いだから~」と。

事情を聞くと、ゴミ出しに出た、ほんの少しの間に、玄関の鍵が掛けられてしまったとのこと。
家の2階には朝方、帰って来た息子(大人)が寝ているので、きっと彼が、私が出掛けたと錯覚して鍵を掛けたのだろう。だから息子に鍵を開けて貰うべく、窓を叩いて呼んでいるのだが、一向に起きてくる気配が無い。

お母さんは仕事に行かなければならないのに、何一つ持っていない。そりゃそうだ! だってゴミを出すために家の外に出たのだから、鍵は勿論、携帯だって財布だって持ってない。

可哀想なので、私も一緒になって物干し竿を振り回したり、玄関の鍵が開かないか、あるいは開いている窓は無いかを確認したのだが、何処からも入れそうにない。しかもどんなに大きな声で呼んでも、家の中で寝ている筈の息子は起きてこない。近所の人が何事かと集まるぐらいの騒動になっているのに、当の本人は起きてこないって、なんかおかしくないか?・・・・・・などと不吉なことを想像しながらも、打つ手なし。

「この際、窓ガラスを割りましょう!」と、人の家だから言えるような提案をしたが、「それはちょっと・・・・・・」と、あえなく却下。結局私が、少し離れた所に住む娘夫婦の家まで車で送ってあげ、スペアキーを借りてきて、なんとか家に入ることが出来ました。不思議だったのは、あれだけ呼んだのに起きてこない息子の眠りの深さ(笑)

夜になって聞いた話では、実は息子は家に居なかったのです。
お母さんがゴミを出しに出た一瞬に、自分も出掛けたとのこと。

家の玄関と、ゴミ置き場は直線にして15m程の距離。気が付かない筈は無い程度の距離なのに、現実には、どちらも気付かなかったそうです。しかも家のTVは点いたまま、玄関の鍵も開いたままの状態であるにも拘らず、息子は「家には誰も居ない」と思い込み、鍵を掛けて出て行ったとのこと。

そんなことってあるか?

まぁ、事実は小説よりも奇なりとは言うけれど、そんな事ってあるんですねぇ~。
ちなみに「デットボルト」とは、鍵を回したときにスライドする横棒のこと。このデットボルトがスライドすることで扉は鍵が掛かるのです。


余談ですが、騒動の最中に、「ひょっとして扉をバタンと閉めた衝撃で、このデットボルトがロックされた可能性があるのでは? それって偶然完成した密室ジャン!」とか想像しながら、一人でニヤニヤしていたことは、誰にも気付かれていない筈。

どちら様も戸締りには、お気を付け下さいね。

天工舎一級建築事務所
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