シンボル・ツリーの話

2002年に、完成お引き渡しをさせていただいたD・BOXのご主人から、
シンボルツリーを伐採したとのご連絡を頂戴した。
芽吹きがなく、立ち枯れの状態だったために、倒木の危険性を考慮してとのこと。
まずは、ご丁寧なご連絡に心から感謝した。
10年以上の歳月が過ぎても、今もあの家を造った者として認知して貰っていることへの感謝。
ありがたいことです。

新築時に植えた白樺の苗木は、細く、ひょろひょろとしており
はたしてこの樹は本当に育つのだろうか? と、心配したぐらいでした。
植えたばかりの細い白樺
それが数年で屋根を超すほどに育ち、何度も造園屋さんに手を入れて貰っていたことを知っている。
育ちすぎて困り、虫が付いて困ったこともあったと伺いました。
それでも一緒に年月を重ねれば、愛着も湧くものです。
10年が経ち屋根を超すほどに成長した白樺
シンボルツリーとは、ただの目印や飾りではなく、家の一部だったりします。
たぶんそういう考え方や接し方が、樹を大切にして、家を大切にすることに繋がると思うし
その先には、家族を大切にすることにも繋がると考えています。
太い幹
たかが樹ですが、それだけではない何かがあることを、忘れないようにしたいものです。
このD・BOX、次はどんな樹が植えられるのか楽しみにしています。
そして、今は伐採されてしまった白樺が、この12年の間に見続けた家や景色を少しだけ
想像してみたいと思います。

 

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