限りなくクロに近いグレー 空中契約

土地が決まっていないのに、建物の請負契約を先にしてしまう事を「空中契約」と言います。地面が無いのに、建物を建てますよ~と、約束する契約です。法律的には違法では無いと言われていますが、「カールじいさんの空飛ぶ家」でもあるまいし、土地が無いのに建物だけを契約することには、設計の仕事をしている者には大きな違和感を覚えます。

この「空中契約」を行うのは、ビルダーやHMが多く、土地の造成工事に関連している場合が多いようです。例えばこれから造成工事をするので、今のうちから建物の請負契約だけでもしておきましょう——なんて感じになるようです。どうしてもその土地が欲しい場合や、お得だと感じた場合には、多少のリスクには目をつぶり、「まぁ、大丈夫だろう」と、高を括ってしまうのがこの空中契約。

大抵の場合は問題ないようですが、一度不安になると、これ以上不安な事はありません。なんせ土地が無いのに契約してしまい、当然ながら手付金だって入れている筈ですから。さてこの虎の子の手付金が生きた金に成れば良いのですが、万が一にもトラブルが発生した時には、戻って来るのか来ないのか、不安なことこの上ありません。こうなって慌てても、けして良いことはありませんよ。

理想は土地を決めた上で、その土地にどんな建物を建てれば良いのかを考えていくことが一番です。というか設計者の立場から言えば、建物を考える時に、それ以外の方法が分かりませんけどね。現在進行形の御相談事です。

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