屋根からの転落事故

近所の家が、数日前から屋根の葺き替え工事をしていた。足場も掛けずに、2階のベランダに梯子を立て掛けて、屋根に上る年配の職人さん。大丈夫かな? と、少し気にはなっていたのだが、嫌な予感は的中した。昨日の朝、その職人さんが屋根から落ちた。

しかも落ちた場所は、家の直ぐ隣を走る電車の線路内。誰がその異変に気付いたのかは知らないが、私が見た時には既に救急車も到着していたし、電車も運転を中止していた。落ちた職人さんは、その場で首を固定するなどの手当てを受け、その後、救急車で搬送されて行った。怪我の具合も気になるが、少しタイミンクが違えば、走ってくる電車の目の前に落ちた可能性だってある。大参事に繋がった可能性もあり、そう考えると凄く怖い事故だったと思う。

 

最近は小さなリフォーム仕事などの場合、費用を抑えるという観点から、安全対策が軽んじられてしまうことがある。「この程度の仕事なら大袈裟な事をしなくても大丈夫」と、高を括る。場合によっては工事費用を安くする方法の一つとして、依頼者から指示されることだってあるようだ。

だけど本当に事故が起きてしまったら、しかもそれが自分一人で仕事をしている自営業者のリフォーム屋さんだった場合には、原則、労災さえ下りない。そうなると、これは悲惨だ。自分が働けない状況に成り、労災も下りず、収入が完全に止まってしまう。それは死活問題。工事における安全対策は、ただではない。事故なく安全に工事を行うことは、施工者にとっても、工事を依頼した発注者にとっても、なによりも大切なこと。

あの職人さんの怪我が大したことなく、そして一日も早く工事が再開されることを願うばかりだ。

 

 

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