『プラージュ』誉田哲也著/読了

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生は、ほんの出来心で使用した覚醒剤が見付かり逮捕される。執行猶予が付いたものの、仕事を無くし、住んでいたアパートも火事で焼きだされ、何もかもを無くしてしまう。保護司の杉井に頼み込み、ようやく紹介して貰ったのは、家賃5万円のシェアハウス。部屋に扉は無く、カーテンで仕切るだけ。トイレや洗面上は共用で、掃除は交代制。ただし美味しい食事付き。そしてそこの住人達は、すべて元犯罪者たちだった。

WOWOWでドラマ化されていたようですが、残念ながら観ていませんでした。文庫本の表紙はダブル・カバーになっており、ドラマのキャストが載った物が巻かれています。でもドラマを観ていなくて良かったです。それぞれの人物のイメージが全然違ったので。

本は読み易く、面白かったです。犯罪に焦点を当てるのではなく、事件後、あるいは出所後の生き方を描いており、事情を知らなければ、何処にでも居る「普通の人」のようにも見えます。それでも元犯罪者ですから、就職口を探すことも難しければ、住む場所を探す事さえままならない。そして何より、本人が望まないのに過去が付き纏うこともある。そしてそれが新たな犯罪に繋がることもある。出来れば近寄りたくない世界。

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ちなみに、もう一枚の表紙がこちら。

こっちの方が断然良い! まっ、装丁家が入っているのだから、良いに決まっているよね。

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