暑さのせいです

昨日の静岡県浜松市では、気温が41℃を超えてしまいました。この気温は、もう普通の状況ではありません。「住まいは夏を旨とすべし」と言われますが、もう常識的な考え方をするだけではダメかもしれません。

家の打ち合わせをしていると、断熱性能を気にされる方は少なくありません。ただ多くの方が「断熱材の種類」にだけ言及されています。「グラスウールよりもセルロースが良くて」とか「発砲ウレタンより羊毛断熱が良い」と言う具合に、断熱材の種類だけで判断されていることが多いようですが、正しくは断熱材の厚さとか耐火性とか値段にも大きな違いがあるので、種類だけにこだわるのは危険かもしれませんね。もし断熱性能が同じ物を利用できるしたら、問題はその先だと思います。

家の中で外気温の影響を一番多く受けるのは、壁では無く窓です。だから窓を極力小さくしましょう。もう、基準法がクリアするギリギリまで小さくします。しかもアルゴンガスが注入された断熱性能の高いトリプルサッシとし、出来れば内窓も設けた二重サッシとしましょう。これでもう断熱性能は格段に向上します。あとは超強力なエアコンを設置し、玄関を開けた瞬間からキーンと冷えた室内を作ります。電気代のことなんか気にすることはありません。なんたって命あっての物種ですから。この時、換気は大事ですから全熱交換式の全館換気システムを導入し、室温を逃がさずに換気が出来るシステムも併用すること前提です。

もしくは、家の屋根は軒をウーンと伸ばしましょう。出来れば2mぐらい伸ばして1階にも下屋を設け、これまた2mぐらい伸ばしましょう。庭に立ったら、頭が下屋に当たるぐらい深い下屋を設け、室内に陽が入らないようにすると涼しいですね。室内に陽が射さなくなりますが、多少暗くても大丈夫。暗くても熱中症にはなりませんから。

それから出来れば建物の廻りに、幅1mぐらいの堀を作りましょう。深さは15cmもあれば十分です。そこに夏は水を張り、水盤を作ります。この水盤に反射した明かりが室内に入るので、軒が深くても明るくしてくれます。また水盤の水が蒸発することで、打ち水効果が得られるので暑さを和らげてくれます。そして水盤の水の揺らめきが、視覚的にも涼しくしてくれることは確実です。深さは無いので、夏以外は水を抜いてしまえば、歩くことにも支障はありません。

この水盤に水を張るために、出来れば井戸も掘りましょうか。もし首尾良く井戸水が出たら、屋根の上にも散水装置を設置し、家全体を井戸水のシャワーで包み込むようにすれば、もう滝の中に暮らしているような気分になることでしょう。

なんて冗談で書いていますが、なかには本当に出来そうな話もありますので、もし真面目に暑さ対策に関する創意工夫を考えている方は、建築家に御相談されてみては如何でしょうか。面白いと前のめりになって話が盛り上がるかもしれませんし、呆れられて打ち合わせが白けてしまうかもしれませんが、その辺りは自己責任と言うことで。

 

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