来年、建設コストはどうなるのか

年の瀬を迎え、一年を振り返る記事や来年を予測する記事を多く目にしますが、その中で気になる記事を見つけました。それは来年価格が高騰するのではないかと予想される、建築資材や建材に関しての記事でした。建築専門誌の読者である一級建築士の皆さんが予想した結果だそうです。来年価格が高騰すると予想された品の第一位は「便器」、二位は「システムキッチン」、三位は「金属屋根材」と繋がっていきます。その他にもユニットバスや断熱材、ガラスなどが挙げられています。この結果を一言でまとめると、「来年も建設費用は上がり続けますよ」と、言うことになるのでしょう。

私の身の回りで言われている価格が高騰した建設資材と言えば、断熱材・サッシ(ガラスを含む)・窯業系サイディング・ビニールクロス・合板フローリングあたりがそれです。勿論、ウッドショックと呼ばれる各種木材や、アイアンショックの鉄筋・鉄骨・各種の金属製品は当然、値上がりしている実感があります。今年の建設コストはコロナ禍前に比べて、約2割高くなっていますが、この価格上昇は来年も続きそうだと言うことですね。

その状況の中、東京都では一戸建て住宅にも太陽光パネルの設置義務化とする条例が、まもなく可決されるようです。たぶんこれで100~150万円の追加費用が必要となります。また政府は増税すると発表していますので、ますます家造りの資金計画が難しくなることでしょう。家を造ろうとすることが、ほんの5.6年前に比べて格段に難しく、ハードルが上がっていくことは間違いないしょう。

そうなるとどうなると思いますか? 家造りを諦めるのでしょうか、あるいは数年待ってみようと考えるのでしょうか、きっとどちらも違います。たぶん今まで以上にローコスト化されたキットのような新築住宅に人気が集まるか、地方都市の良質な中古住宅が注目されるかのどちらかだと思います。あるいは私の想像も付かない方向に行く可能性もあるので、その動向に注目したいと思います。鬼に笑われないように、来年の話はこの辺にしておきましょう。

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コメント(2)

ベティ (2022年12月16日 09:55)

寒くなり、いよいよ今年も終わりそうです。
家を建てる予定だった友人ですが、ようやくGOになりそうです。違う建築士さんに出会い、ようやく自分が納得できる図面になったようです。
いろいろ丁寧な心のこもったアドバイスをありがとうございました。私も勉強になりました。
確かに値段は相当なものになりそうですが、彼女自身がこれからの人生を実りあるものさせてくれそうな住まいと感じているようで、安心しました。
人との出会いも一期一会、住まいもそう感じます。
来年もお元気で、これからもよろしくお願いいたします。

天工舎一級建築士事務所 (2022年12月16日 15:58)

ご友人の方の家造りが動き出したようで何よりです。急がば回れと言う諺もあるので、きっと良い結果に繋がることと思います。ご丁寧にお知らせいただき、ありがとうございました。今年もまだあと少しありますが、どうか良い年末を過ごされ、良い年をお迎えください。

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