池袋のトラブル・シューター、マコトとキング・タカシの最強コンビが、今回も池袋の平和を乱す奴らを許さない。
今回は、薬の過剰摂取とDVをテーマにした「北口オーバードーズ」、ロマンス詐欺を描いた「池袋二丁目サウナセンター」、ライバーのストーカー事件を描いた「中板橋ルッキズム」、そしてGボーイズのメンバーも巻き込まれたトクリュウを潰すべく活躍する表題作「池袋 NO NAME」の四作が収録されています。

世代のせいなのか、それとも時代の流れなのか。マコトもタカシも、昔のように若さ全開で大暴れしていた頃とは違い、落ち着いた感は否めません。それでも、二人の中に一貫して流れている、それぞれの正義のようなものは変わっていません。
なによりも安心するのは、マコトの母が今もタカシにお年玉をあげ続けていること。それも、ポチ袋の絵柄がキティちゃんだったりするあたりが、なんとも微笑ましい感じがします。
そしてタカシも、それを大切そうに受け取ってポケットに仕舞う。そんな何気ない描写に二人の関係性が垣間見えて、懐かしささえ覚えます。
いつかタカシも、キングを辞する時が来るのでしょうね。
安井俊夫|天工舎一級建築士事務所
一級建築士・『建築トリック謎解きガイド』著者。建築や暮らし、本について日々感じたことを書いています。