「サウナ小屋」のトラブル

家庭用の簡易サウナが流行っているそうですね。形としては建物内に設ける物ではなく、外にポツンと置くテントあるいは小さな小屋と言った物。簡単な物では一人用のテントのようなキットもあり、山や川にキャンプに行く際にも持って行くことも出来るそうです。また基礎を設けた固定式の建物では、小さな物で3m角程度の大きさ、中に大人4~5人は座ることが出来、薪を燃やした熱で石を温め、水を掛けることで湿度を上げると言った本格的な小屋も販売されています。家で過ごす時間が増えた今、こうした楽しみ方で、過ごされる方も増えているのかもしれませんね。

個人の趣味の問題ですし、家での楽しみ方は人それぞれなので、この類のサウナ小屋で楽しまれることに、とやかく言うつもりは毛頭ありません。ですがこんなサウナ小屋を、住宅が密集する街中の家で建てることに関しては、いささか疑問を覚えます。この類のサウナ小屋は薪を燃焼材料としているため、白煙も上がれば樹の燻した匂いも拡散します。隣家と距離が近い場所に設置すると、延々と煙と燻した匂いを浴びせ続けられることになり、健全な日常生活を送ることに支障が出ることは必至です。

こうした煙にまつわる似たような事例に、住宅の設ける暖炉や薪ストーブがあります。薪ストーブも薪が燃焼材ですが、稀にペレットを利用している物もあります。薪ストーブ類に関しては、煙を吐き出す煙突の先端には位置や高さ、屋根面からの距離と言った設置基準が設けられています。なぜ基準が設けられているかと言えば、煙による隣接家屋への影響を配慮し、火事を含めた安全性の確保、効率的な燃焼を促すことで不完全燃焼を抑え、白煙を出さないようにすることなどの理由からです。それでも薪ストーブに関するトラブルは、少なからず起こります、まして基準の無い「サウナ小屋」なら余計です。

基準が無いから何をしても良い、どんな罰則を受けることも無いし、近隣にどんな迷惑を掛けようとも自分が良ければそれで良い―――と、言う考え方の方が隣に住んでいたらもう大変。こんなトラブルを抱えて、悶々と毎日を過ごす方からご相談をいただきましたが、良い対処方法を思いつくことが出来ません。誰か良い対処方法をご存じでしたら、教えて下さい。

 

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