『歌舞伎町ダムド』誉田哲也著/読了

新宿歌舞伎町のホテルの一室から、全裸の男女の遺体が見付かった。それは7年前の新宿歌舞伎町封鎖事件でジウと出会い、自らがジウの後継者に成ろうとするダムドの仕業だった。殺戮を楽しむジウの後継者ダムド、歌舞伎町の闇の暗殺集団、そして全ての黒幕に近付く新宿警察署の刑事の三つ巴戦が始まる。「ジウ」シリーズの第五弾。

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ジウのシリーズは、どれも面白いのですが、本作の肝はミサキとシンジの正体が判明するところでしょう。兵士として圧倒的な強さを持つミサキ、その裏側に隠された守るべきもの。それが強さであり弱点でもあるミサキと、ミサキを守ろうとするシンジの強さ。シリーズを通して読んでいる方には想像が付いていたと思いますが、それでも彼らの強さと哀しさの理由に納得がいきます。また新宿署の東刑事がタフガイで、彼と陣内の会話のシーンは、まるで手練れの剣豪同士が、間合いを探り合うそれのよう。次作へと続くと思いますので、楽しみにしています。

 

 

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