建築物デザインも知的財産権に

「建築物デザインも知的財産権で保護」というニュースを見ました。建物の外観や内装に特徴のある飲食店などの建物を、模倣されてしまうことを防ぐように法改正するとのことです。とても良いことですね。とくに店舗などのファサードで、印象的なデザインとした建物を故意に模倣し、そのデザイン意図やデザイナーの職能を貶め、場合に拠っては愚弄するかのような行為は慎まなければなりません。今まではその辺りの法律が曖昧だったために、模倣された後でクレームを入れ、その後裁判で決着させるということになっていのですが、こうした法整備が進むことで、デザインに対する価値が正しく評価されるのは良いことです。

私の仕事の場合、まず最初に建物の計画図を書きますが、この計画図を持って、そのままフェード・アウトされてしまう方が稀に居ます。以前、計画案を作成し、提案した後に作業が中止になったことがありました。まだ若かったこともあり、中止の詳細な理由などを確認することも無く、言われるままに作業を終えました。勿論、計画案の二次使用は止めて下さい—と、言った注意などをすることも無いままのフェード・アウト。

それから一年半ほどが経った頃に、偶然その計画地の前を通り掛かったのですが、驚いたことに私が一年半前に書いた計画案通りの建物が完成していました。どういう経緯でそうなったのかは分かりませんが、今さら騒ぎ立てても仕方ないと諦めましたが、不愉快極まりなかったことを覚えています。今でもその建物前を通るたびに、「エコエコアザラク」と、心の中で闇の呪文を唱えています。これに似たケースは今でもありますが、そういう事を平気でする方は、私が心の中で唱える闇の呪文など効果がある筈もないほど面の皮が厚いはず。だからきっと効果は無いでしょう。

なんでもかんでも法律で解決することが良いとは思いませんが、知的財産権という言葉の曖昧な定義を、分かり易くかつ広げて適用出来ることは良いことなのかもしれませんね。

 

 

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