一軒の家の100年の歴史を、家自身の視点で語る絵本です。
1900年からの歳月を紡いでいます。
人の住んでいない空き家に、子供たちが探検しに来るところから始まることが面白いです。
その後、人が住み、家に手を入れ、作物を育て幸せに過ごす日々。
結婚し、幸せな家族を包み込む家。そして戦争。死。見つめる家。
時代と共に少しずつ形を変えていく様子は、住む人の生きている証。
傑作と呼ばれる絵本です。
家とは何かを知るために、建築関係者が読んでも良いと思えるほどの一冊でした。
飾っておきます。

絵本を購入したのは久しぶりです。
購入したきっかけは、翻訳者に長田弘氏の名前を見付けたから。
長田弘氏は詩人であり、児童文学作家なのですが、その話はまた別の機会に。
私、意外なことに、20代の頃に絵本を集めていたことがありました。
安野光雄氏の『旅の絵本』などをはじめ、30冊ぐらいは持っていました。
今はもうほとんど手元にありませんが、それでも佐野洋子氏の『100万回生きたねこ』や
瀬田貞二氏の『きょうはなんのひ?』は、今でも本棚に並んでいます。
絵本によっては、大人が鑑賞することに十分耐えられる作品は少なくないのですよ。
安井俊夫|天工舎一級建築士事務所
一級建築士・『建築トリック謎解きガイド』著者。建築や暮らし、本について日々感じたことを書いています。