5月29日に刊行した『建築トリック謎解きガイド』を、小田原市立図書館へ寄贈しようと考えていました。
念のため市立図書館の蔵書をネットで検索をしてみると、すでに蔵書登録されていました。
ありがたいことです。
小田原市立図書館では、ネットから蔵書検索や予約ができる仕組みが整備されています。
そこでふと思い立ち、2006年に出版した『犯行現場の作り方』も検索してみました。
こちらは見当たりませんでした。
当時、献本させていただいたのですが、すでに古書として処分されたのでしょう。
もちろん図書館の本棚は限られています。
傷んだ本は除籍され、新しい本が入ってくる、それはごく自然なことです。
頭では理解していますが、実際に検索結果に現れないのを見ると、少しだけ寂しい気持ちになりました。
20年前の本が静かに役目を終え、その代わりに新しい本が棚に並ぶ。
図書館の蔵書は、街の記憶のようなものなのかもしれません。
残る本もあれば、役目を終える本もある。
そんなことを考えていたら、『建築トリック謎解きガイド』が
今この街の本棚のどこかにあることが、以前より少しだけ特別なことに思えてきました。
安井俊夫|天工舎一級建築士事務所
一級建築士・『建築トリック謎解きガイド』著者。建築や暮らし、本について日々感じたことを書いています。