『密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー』 読了-11


密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー
密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー
芦辺 拓,加賀美 雅之,小林 泰三,桜庭 一樹,田中 啓文

カー生誕百周年を記念して作られたアンソロジーで、作家の名前だけを見ても、その豪華さと意気込みが伝わってくる。ここに挙げられた方以外には、柄刀氏、二階堂氏などの作品も掲載されている。全ての作品にカーの世界観が表されている訳ではないが、カーが好きなんだと言うことは十分に伝わってきます。HM卿とバンコランの共演や、バンコランの幼少期と言った、夢の共演や世界観の構築も楽しく、オマージュとしての雰囲気も色濃く出ています。

また『忠臣蔵の密室』は異色でした。四十七士が討ち入った吉良邸で、宿敵吉良は密室で殺されていたと言う設定は面白かった。それがカーと、どう繋がっているのかは御自身で確認して下さい。

作品全体を見て、HM卿よりもバンコランを、もっと登場させて欲しかったと言うのが個人的希望。
パタリロも言っているように
「♪パパンガパン!誰が殺した~クックロビン♪ バンコランが好き!」
・・・・私もパンコランが好きなので。(余談だが、桜庭さんはバンコラン好きと見た!キラ~ン)


カー好きは勿論ですが、密室好き、本格好きには楽しめる一冊だと思います。

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