『池袋ウェストゲートパーク? 西一番街ブラックバイト』石田衣良 著

IWGPシリーズ十二作目。池袋のトラブルシューター・マコトが、今回も街のために活躍する。Gボーイズのキング崇も、勿論COOLに熱くなる。 

今回は、こんな四つの話だ。まず最初は、廃校になったマコトの母校が舞台になる『池袋第二スクールギャラリー』。マコトの幼馴染の女性からの依頼で、小学校を改装して作ったギャラリー内に展示してあった作品が、何者かに壊されてしまうという事件が起き、その騒動を解決する。

二話目は、ウェスト・ゲート・パーク前にある芸術劇場がクライマックスの舞台となる『ユーチューバ―@芸術劇場』。ユーチューバ―のネット側ではなく、リアル側で起きるトラブルを、キングからの依頼で動く。

三話目は、『立教通り整形シンジケート』。これもキングからの依頼で、今回はキング崇からの依頼が多い。これは整形トラブルに纏わる話で、弱い者ほど馬鹿を見る—そんな事は許さないぜ! って話。そして四話目は表題作の『西一番街ブラックバイト』。ここでは、キング崇がCOOLにキレて、新たな伝説を作っている。

社会の隅っこに追いやられている弱い奴や、組織に属さない個人が、組織に暴力や法律で蹂躙され踏み付けにされているのを、マコトもキングも許さない。そんな感じが静かに熱い。やっぱりIWGPは面白い。次の巻が出たら、やはり読むから。 ブクロサイコー

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