賢人ほど礼節をわきまえる

 
齢50を過ぎ、最近ようやく分かってきたことがある。
例えば本当に凄い成果を成し遂げた人ほど、その成功談を自慢げに語ったりしない。
お金持ちの人は、自分がお金を持っていることを話さないし、優しい人は、年の上下や立場に関係なく、相手を見下した物の言い方をしない。そして出来る人は、遣る前から大口を叩いたりしない。

よく、「プライドを持つことは大事」というが、プライドと言う言葉を辞書で調べると、自慢とか虚栄心に繋がる意味があり、自尊心や誇りだけを指すものではないと書かれている。

昔読んだ本の中に、人には徳が大切であると書かれていたことを思い出す。徳で有名なのは、南総里見八犬伝の中でも語られた、「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の八つだが、これ以外にも正義や勇気といった物も徳の一つだ。だがそれらの中に「プライド」は含まれてはいない。つまり人てとして必要な物の中に、虚栄心や自慢する心は含まれてはいないということ。

その人物が何を成してきたかをとうとうと語らずとも、尊敬できる人物であるか否かは分かります。
人に対して「おいこら」的な物の言い方をした時点で、その方の底は見えてしまうもの。本心が何処にあるか心の中まで推察しろよと言われても、そこまで相手に強要するほうが所詮無理。

まぁ、誰のために動いているのか、誰のために何を成すべきか、そこから考えた方が宜しいのかもしれませんね・・・・・・・。

天工舎一級建築事務所
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